家族そろって初詣に
行ってきました。
徒歩5分の神社なので、
知り合いの方もたくさん
参拝しておられます。
そんな方々と新年のご挨拶を
するのもいいものですね。
整骨院もお休みで時間が
たっぷりとあるので、
上橋菜穂子さん著「鹿の王」を
一気読みしました。
この作品は、2015年「本屋大賞」、
第4回「日本医療小説大賞」を受賞しました。
一般文芸としてのストーリーも抜群ですし、
医療小説(感染症に対する考え方)としても
興味深く読ませていただきました。
架空の病気である「黒狼病」という
狂犬病に似たウィルス由来の病気の謎を
ホッサルという医師が読み解いていきます。
時代背景は、2~300年前のモンゴルを
イメージしています。私が勝手に…
まだまだ顕微鏡や抗生物質の無い時に
ホッサルがそれを作りつつ、病気の正体を
暴いていきます。
免疫や白血球、腸内細菌、などを昔の言葉に
置き換えて文章は構成されています。
現代で言えば、東洋医学や西洋医学、
そして宗教観などがうまく描写されていて
私のとても興味ある分野です。
特にいいのは、神を利用して
自分を正当化しようとする
為政者たちへの慧眼
病気を持った狼をけしかけて
相手を殺し、それで死ぬのは
神のご判断だと言いきるのです。
自分たちのやってきた
政治の間違いや判断ミスを
「神の思し召し」という
整理ダンスにしまえば
こんな便利な言葉はありません。
実際にあったことですが
整形外科に勤務しているときに
手術が必要な患者さんがおられました
その手術では、輸血の準備が必須でした
その患者さんは、16歳の少年だったのですが
保護者は、ある宗教上の教えから
輸血を拒否されました
結局大きな病院に転医されたので
その後のことは不明だったのですが
私の師匠の整形外科医は
かなり悩んでおられたことを
思い出します
考えてみると、初詣などは一年間の汚れを
落とすいい機会であることは間違いないですね。
しかし、あくまで自分の心が綺麗に
なっただけであることを理解して
おくことが大切です。
初詣は神道。結婚式はキリスト教。
お葬式は仏教。
すべてではないと思いますが
この日本人のバランス感覚は、
絶妙ですね。
キリスト教を日本に広めようとした
フランシスコ・ザビエルも2年間の
布教活動に精根尽き果てたと
言っているようです。
キリスト教の教えと仏教の教えの
矛盾点を日本人は賢く追求し続けたようです。
宗教というものは、人間の心の
整理ダンスだと考えてみると
とてもすっきりします。
毎日を暮らしていると
他人の考え方や社会制度の矛盾に
悩むことも多いですよね。
そんな時に、悩みをしまっておける
整理ダンスだということです。
でも整理ダンスにそんな高級なものは
いりません。
ニトリでいいし、コーナンでいい。
自分の身の丈に合ったタンスを
買えばいいですよね。
それが欅の高級木材でも
プラスチックでも段ボール箱でも…
うちのウォークインクローゼットも
ウォークインできなかったので、
整理棚をコーナンで買ってきたら
すっきり収納ができました。
今年こそ、整理整頓…
来年も同じ事を書きそうな気がします
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