病院実習

私は、岡山大学大学院ヘルスシステム統合科学研究科ヒューマンケアイノベーション部門の1年生という、チョー長い名前の立場を持っております。なので、美術館に行くと大学生料金で入ることができます。MOVIXの映画館では、大学生料金より、夫婦50割のほうが安かったのですが、12月で終わるようです(泣)。

さて、私を病院の実習生として受け入れてくれる講義があったので、参加させていただきました。実際にリハビリテーション室と内視鏡室を見学させていただき、何かの課題を見つけてそれを解決することでビジネスのシードを見つけられないかという取り組みです。

リハビリテーション室では、整骨院では対応できない神経障害の疾患のリハビリテーションについて学ばせていただきました。専門の医師が様々な検査をしても原因がわからない神経障害の患者さんを理学療法士の先生が自分たちのできる範囲で懸命に機能訓練しておられ、その姿を見て私も感動しました。

作業療法士の先生は、部屋にミシンを持ち込んで、手首の痛い患者さんにサポーターを作ってあげるそうです。患者さんそれぞれに痛みの角度が違うし、場所が違うので既製品では対応できず、オーダーメイドになるそうです。(義肢装具士がつくるものではないので、無料と伺いました)

大学院の講義では、病院の看護師さんも講師として参加してくださいますが、患者さんに対する思いが伝わってきます。一人一人の患者さんとのコミュニケーションが、コロナの影響でできなくなったことをとても残念におっしゃっておられました。医療の仕事は給料のためだけではとても続かないと思います。初心に帰って自分にできることは何かを考えました。

病院に入るためには、様々な抗体があるか、ワクチン接種は完了しているかが問われます。2週間前からの体温測定・体調記録、コロナワクチン2回接種、麻疹、おたふく、風疹のワクチン2回接種、水痘、結核抗体確認、胸部XPによる結核の有無と厳重にチェックされます。

私は、麻疹、風疹、おたふく風邪、水痘に全部罹患したことがありますが、母子手帳に記載がなく、正確な記録がないため、2年前のアメリカ留学の前に1回と今回の実習前に2回目のワクチン接種をしました。これだけのワクチン接種をしても副反応は何も出ないので有難たかったと思います。

今回、ついでにPSAという前立腺がんのチェックも同時に行い、異常がなかったので、しばらくは安心です。このPSAというのは、前立腺の細胞内にある、特異的なたんぱく質で前立腺がんの時にがん細胞が前立腺の細胞膜を破壊しながら広がるので、細胞内の物質が漏れだして血中で検出されるようになります。

以前、顔にあるほくろから、微量の出血されている患者さんがおられ、形成外科に紹介しましたら、その方は皮膚がんで、がん細胞が皮膚の膜を破壊して出血しておられたようです。

同じような状況として、肝臓の数値であるAST(GOT)、ALT(GPT)は肝細胞で、γ-GTP は胆管(肝臓内にあって胆汁を胆のうに運ぶ)でつくられる酵素なのですが、これらも脂肪肝や肝臓がんで細胞が破壊されることで外に漏れだして、血液検査で発見されます。

肺のX線検査も含めて健康診断は30年ぶりに行い、肺結核も肺がんもないようで安心しました。がんの発生は40代から急速に増加することは、データで知っていたので、今回、異常がなかったので、しばらくは大丈夫なようです。

予防できる深刻な病気が、いくつかあります。

まず、今であれば新型コロナの重症化率は、65歳以上の高齢者で、集中治療室(ICU)に入る割合が非接種者の約7分の1、死亡する割合は約3分の1に低下したと報道されているとおり、ワクチン接種によって大幅にリスクが下がります。

胃のピロリ菌感染は抗生物質で除菌しておくことで、ほとんどの胃がんを防ぎ(ピロリ菌除菌前に発生した変性ががん化することがある)、胃潰瘍のリスクを下げます。子宮頸がんのワクチンも子宮頸がんを93.9%予防します。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8d87c6fa7d0bf5e9c2c6fd8d452ef4e690e1d576

https://koganei.tsurukamekai.jp/blog/pylori_and_gastric_cancer.html

https://www.jsog.or.jp/modules/jsogpolicy/index.php?content_id=4

健康診断を30年以上受けていなかった私が言うのも説得力がありませんが、子宮頸がんであれば未成年のうちに、その他の一般的ながんであれば40台を過ぎたら、年齢に合わせたリスクを下げる行動をとることで、最悪の事態を防げるかもしれません。

今回は県内でも最大級の病院で実習させていただき、その中でも一所懸命に患者さんに対応しているスタッフの方々を見て、もし医療サービスを受けるならこの病院を選択したいと思いました。病院名はわざと伏せているのですが、もしどうしても知りたい方は、このブログの言葉をつなぐとその病院名となりますので、ご想像ください。

寿晃整骨院 総院長

木下広志