本来、整骨院のブログに書くべきようなことではありませんが…ウクライナ侵攻について

私の故郷、総社市清音村の麦畑


ウクライナの国旗の下半分は実った麦の黄色、上半分は空の青色

ウクライナの国旗 | 意味やイラストのフリー素材など – 世界の国旗 | 世界の国旗

ウクライナへのロシア軍侵攻は、ロシア軍の当初の目論見のように、数日で首都キーフ(キエフ)を占領し、新ロシアの傀儡政権を作ることとはなりませんでした。

ロシアは「おそろしあ」などといわれ、共産圏の大国ですが、GDP(国内総生産:Gross Domestic Product)では、世界で11位、アメリカ合衆国の1/14、中国の1/10、日本の1/3程度です。しかし、軍事費は、アメリカ合衆国の1/12、中国の1/4、日本の1.2倍となっており、国の富を多めに軍事費に投入していることがわかります。

https://www.globalnote.jp/post-1409.html

https://www.globalnote.jp/post-3871.html

戦争は、結果として何も生み出さない、すべてが無となる究極の消費行動ですが、産業として定期的に消費が起こらなければ、その間に生産した軍備や弾薬などが余ってしまいます。2008年に著名な経済学者のスティグリッツは、イラク戦争の戦費は、3兆ドルだったと発表しました。イラク戦争は、2003年3月20日に始まり、正規軍同士の戦闘は2003年中に終了しました。4年間にわたり戦った第二次世界大戦で約5兆ドル、12年間のベトナム戦争で5700億ドル、3年間の朝鮮戦争4000億ドルだったそうです。(現在価値換算)

(※ 以下の参考サイトでは、算出方法の違いか、湾岸戦争コストが大きく異なっています。)

https://www.afpbb.com/articles/-/2362677

https://www.mizuho-ir.co.jp/publication/mhri/research/pdf/us-insight/MUR028.pdf

朝鮮戦争では、アメリカ軍だけで空軍、海軍合わせて100万回以上の爆撃を行い、その85%は民間施設を目標とし、爆弾の総重量は66万9000トンで、第二次世界大戦で日本に投下された16万800トンの4倍となるらしいです。この戦争でもロシア(ソ連)が関わっており、1950年1月12日に、アメリカのアチソン国務長官が、「アメリカが責任を持つ防衛ラインは、フィリピン – 沖縄 – 日本 – アリューシャン列島までである。それ以外の地域は責任を持たない」と発言(アチソンライン)し、台湾、インドシナなどとともに朝鮮半島には言及しなかったそうで、今回のウクライナ侵攻前のNATO発言とよく似ています。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%88%A6%E4%BA%89

イラク戦争でも、エイプリル・グラスピー米国大使はサダム・フセインに、「クウェートとの国境の不一致のように、アラブとアラブの紛争について意見はない」と語ったとされています。この発言の本意は、お互いの違いは平和的な手段によって解決されるべきであると言いたかったようで、フセインはそれを意図的に曲解したのかもしれません。

https://www.wrmea.org/002-august/tales-of-the-foreign-service-in-defense-of-april-glaspie.html

さて、ロシアの経済力ですが、かなり低いことが分かります。そして戦闘機や大陸弾道弾や宇宙への有人ロケットなど最先端の科学技術力を持ちますが、それを支えるパーツが作れなくなり、以前であれば軍事技術者は尊敬され高給を保障されていたけれどそれもなくなり、若い技術者がいなくなり高齢化していると、ホリエモンが、仮蔵さん(@karizo2022)のTwitter(米国ウィルソンセンターのフェロー、Kamil Galeev氏が書かれた論考記事)を基に解説しています。

仮蔵さんは、今後ロシアは北朝鮮化していくのではないかと言っています。確かに国力は弱いけれど、核ミサイルがアメリカに到達するようになったために発言権が強くなった北朝鮮のような国になるのかもしれません。

日本はどうするのか。テレ東BIZの豊島さんが、ロシアと長い国境を接するフィンランドの国防について動画をアップしておられます。フィンランドでは、1939年にロシア軍に攻め込まれました。国力の違いは圧倒的でしたが、国を挙げて戦いました。人口1億7千万人のロシアに対して、フィンランドはたった370万人しかいません。ウクライナは4000万人いるので、今回のウクライナ侵攻よりももっと大きな差がありました。フィンランドの戦い方は、撤退に撤退を重ね、長期戦に持ち込む作戦でした。そのうち、ソ連も疲弊して結果としてフィンランドは、ソ連に屈することはありませんでした。

フィンランドには、シモ・ヘイヘという、ゴルゴ13のような特級のスナイパーがいました。殺した敵兵の数は500人以上で、現在記録されているスナイパーの記録でも最大だそうです。そして、彼は顔に徹甲弾を受けても戦い続け、ロシア兵を恐怖に陥れたそうです。現在でも徴兵制度のあるフィンランドでは、家庭にライフルが置いてある家も多く、敵が攻めてきたときには戦う意思を持っています。

日本は南北に長く、国土は十分に広く、人口も多いです。今回の動画を見て、日本人に欠けているのは、国を守ろうとする意識があるかどうかだと思います。敵兵が来て情報操作されて、戦うことをやめよう。平和こそ大切だ。と言われたときに、どう行動することが正しいのかを考えなければなりません。自分たちの家族、社会を守る覚悟が必要です。そして、フィンランドのような粘り強い戦い方も参考にするべきだと思います。

フィンランドは決してロシアを怒らせるようなことはしてきませんでした。彼らの怖さを知っているからです。だからNATOにも加盟せず、西側とロシアの両面に良い外交をする頭のいい国であることがよくわかりました。日本も泥臭く、メンツよりも、国民の利が何なのか、考える必要があります。

今日はエイプリル・フールなのに、いつもより真面目に書いてしまいました。

寿晃整骨院 総院長 木下広志